2026年2月7日土曜日

もしも宇宙人が、人類より優しかったら

もしも宇宙人が、
人類よりも優しかったら、
たぶんそれは侵略ではなく、
静かな訪問から始まる。

空に現れても、
爆音は立てない。
警告もしない。
ただ、待つ。

人類が騒ぎ終わるのを、
意見が割れるのを、
誰かのせいにし始めるのを、
黙って見ている。

そして、
こちらが一番怖がっている人から、
ゆっくり声をかける。

「安心してください」
その言葉が、
どれだけ信用されないかを、
彼らはもう知っている。

優しい宇宙人は、
正しさを押しつけない。
急がせない。
理解されなくても、怒らない。

人類が
疑い、逃げ、
それでもまた戻ってくることを、
前提にしている。

もし彼らが教えてくれるとしたら、
新しい技術より先に、
きっとこんなことだ。

「争わなくても、
生き延びる方法はある」

でもその言葉は、
すぐには信じられない。
人類は、
優しさよりも、
力の方が分かりやすいから。

それでも、
宇宙人は去らない。
裏切られても、
利用されても、
距離を取りながら、そこにいる。

もしも、
人類が少しずつ変わるとしたら、
それは彼らが教えたからではなく、
「優しさが、存在していた」
と知ってしまったからだと思う。

人類にとって一番の衝撃は、
敵ではなく、
自分たちより優しい存在が、
宇宙にいたことかもしれない。

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