もしも明日、宇宙人が地球に攻めてきたら
明日、宇宙人が地球に攻めてきたら、
たぶん多くの人はまずスマホを見ると思う。
空を見る前に、SNSを見る。
フェイクか本当か、
どこまで信じていいのか、
誰が一番早く正しいことを言っているのか。
侵略より先に、情報が混乱する。
ニュースは
「冷静な対応を呼びかけています」と言い、
専門家は
「現時点では不明です」を繰り返し、
コメント欄では
「前から分かってた」人が急に増える。
宇宙人は、
たぶん人類を一瞬で滅ぼせる技術を持っている。
でもそれでも、
人類は会議をする。
声明を出す。
手順を確認する。
戦うかどうかより先に、
「誰が責任を取るのか」を決めようとする。
若い人はどうするか。
英雄的に立ち向かう人もいるかもしれない。
でも多くは、
「自分の生活はどうなるのか」を考えると思う。
仕事は休みになるのか。
家族は無事か。
ネットは使えるのか。
人類の危機なのに、
考えることは驚くほど個人的だ。
それは冷たいからじゃない。
人は、
世界より先に自分の半径を守る生き物だから。
もし宇宙人が
「抵抗すれば滅ぼす」と言ったら、
人類はきっと悩む。
正義と生存の間で、
長い沈黙が流れる。
でもその沈黙こそが、
人間らしさなのかもしれない。
感情で突っ込まず、
理屈で正しさを叫ばず、
怖がりながら、迷いながら、
それでも明日を考える。
もし宇宙人が
そんな人類を見て
「案外、面倒な種族だな」と思ったなら、
それはちょっと誇らしい。
すぐ滅びないのは、
強いからじゃない。
簡単に決められないからだ。
0 件のコメント:
コメントを投稿