お金の悩みって、不思議と誰にも言いにくいものです。
家族には心配をかけたくない。友達には見栄もある。職場の人にはもちろん言えない。かといって、銀行や窓口に行くほどの話でもない気がする。そうやって「なんとなく不安」を抱えたまま、毎月の家計簿アプリを開いては閉じている人は、きっと私だけではないはずです。
そんなとき、ふと思いました。
もし、「お金の悩み、聞きますよ」というベンチが全国の公園にあったら?
座るだけで、ちょっと肩の力が抜けるベンチ
イメージはこんな感じです。
木でできた、ごく普通のベンチ。背もたれの端に、小さなプレートがついています。
「ここは、お金の話をしてもいいベンチです」
それだけ。押し売りもなければ、勧誘もありません。隣に座っているのは、肩書きのない「話を聞いてくれる誰か」。アドバイスをくれるときもあれば、うなずいているだけのときもある。
想像するだけで、ちょっと行ってみたくなります。
悩みを口に出すだけで、half解決してしまう不思議
お金の悩みって、頭の中でぐるぐるしているときがいちばんしんどいんですよね。
「今月ちょっと赤字やな」
「貯金、ぜんぜん増えへんな」
「みんな、どうしてるんやろ」
こうして声に出してみると、案外「数字にしたらそこまでひどくなかった」とか、「そもそも何に不安なのか分かってなかった」と気づくことがあります。人に話すというのは、頭の中の荷物を一度ベンチの上に広げてみる作業なのかもしれません。
ベンチなら、広げた荷物をそのまま置いて帰ってもいい。そんな気楽さがあります。
ベンチの横には、こんなものがあってもいい
もう少しだけ妄想を広げてみます。
- ベンチの横に「今日の相談テーマ」の小さな黒板がある(「ボーナスの使い道」「奨学金の返し方」「推し活の予算」など)
- 通りがかりの人が、自分の失敗談をひと言置いていける付箋ボードがある
- 本当に専門家に相談したくなったときのために、無料相談窓口の案内がさりげなく置いてある
特に最後は大事だと思っています。ベンチは「入口」であって、ゴールじゃない。話して少し落ち着いたら、必要に応じて、ちゃんとした窓口や制度につなげてくれる。そんな役割があれば心強いです。
もちろん、ちょっと心配なこともある
ただ、現実的に考えると気になる点もあります。
ひとつは、悪い人が紛れ込まないかということ。お金の悩みを抱えた人の隣に、怪しい儲け話を持ちかける人が座ったら大変です。こういうベンチを作るなら、「勧誘禁止」「投資や借入の話を持ちかけない」といったルールが絶対に必要でしょう。
もうひとつは、個人情報。口座番号や暗証番号、借入の詳細などは、ベンチでは話さない。そこは最初から注意書きがあったほうがいいと思います。
夢のある話ほど、安心して使える仕組みがセットで必要なんですよね。
悩みを「抱える場所」から「置いていく場所」へ
お金の悩みは、ひとりで抱えるほど重くなります。
でも、誰かと同じ空を見ながら、ぽつりぽつりと話すだけで、不思議と軽くなる日があります。
大げさな解決策じゃなくていい。「今日はちょっとだけ整理できたな」と思えたら、それで十分。そんなささやかな場所が、散歩の途中や仕事帰りの公園にあったら、毎日が少しだけやさしくなる気がします。
もしそんなベンチが全国にできたら、私はまず、近所の公園の一番日当たりのいい席に座ってみたいです。缶コーヒーを片手に、「実はな、最近ちょっと…」と、ゆっくり話し始めるところから。
あなたなら、そのベンチで最初に何を話しますか?
ここまで読んで頂き、ありがとうございます
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