2026年3月3日火曜日

もしも靴下が喋れたら

朝、靴を履こうとすると、いきなり靴下が小声で文句を言う。
「また同じ靴かよ…」
「昨日の靴、汗すごかったでしょ」
驚きすぎて、靴下の片方を落としそうになる。

仕事中も靴下は愚痴る。
「この椅子の下、なんかくすぐったい…」
「足の指の間、もう少し乾かしてくれません?」
誰も気にしてないと思ってたのに、靴下は敏感だ。

洗濯のときはさらに賑やか。
「また片方だけ?勘弁してよ!」
「今日はネットに入れてくれた?それとも直洗い?」
まるで小さな社員が、仕事の確認をしているみたい。

でも靴下が喋れると、ちょっと安心もする。
「もう疲れたから、今日は休ませて」と言われれば、そっと座って休憩できる。
私の足も、靴下も、互いに気遣い合える関係になる。

もしも靴下が喋れたら、世界は少し賑やかになる。
愚痴も多いけど、愛嬌もある。
足元で小さく主張する、靴下の声にクスッと笑う毎日。

今日も靴下が「さあ、履くぞ!」と言っている気がする。
聞こえないふりをして、そっと靴を履く。
それでも、ちょっと笑える。

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