もしも、本当に月に立つことができたなら。
きっと最初は、言葉を失うと思う。
足元には、灰色で静かな世界。
音も風もなく、ただ自分の鼓動だけがやけに大きく響く。
そして、ふと顔を上げたとき。
そこに浮かんでいるのが、あの地球だったら。
青くて、白くて、やさしく光っている丸い星。
いつも自分が立っていた場所が、遠くにぽつんと浮かんでいる。
あの中に、街があって。
人がいて。
日常があって。
悩んだり、笑ったりしている自分がいる。
そう思った瞬間、
今まで抱えていたいろんなことが、
少しだけ小さく見えるかもしれない。
大きいと思っていた悩みも、
どうしようもないと思っていた不安も、
あの青い球の中の、ほんの一部なんだと気づく。
でも同時に、きっとこうも思う。
「あそこに帰りたいな」と。
あの小さな星の中に、
自分の大切なものが全部詰まっていることに気づくから。
もしも月から地球を見たら、
世界は広いのに、とても愛おしく見える気がする。
遠く離れて、初めてわかること。
きっとそれは、どこにいても同じなのかもしれない。
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