もしも空に道があったら、私たちはどこへ向かうのだろうか。
ビルの谷間を抜け、山の上を滑るように走る道。
地面の道とは違い、重力に縛られない自由がそこにはある。
空に道があるというだけで、日常は少し奇跡的になる。
朝の通勤も、ただの移動ではなく、雲の上を漂う旅になる。
街のざわめきは遠くに小さく、風だけが耳に届く。
道の上で出会う人もいるだろう。
互いに手を振り、笑い、時には立ち止まり空を見上げる。
言葉がなくても、ただ一緒に流れる時間が心をつなぐ。
でも、空に道があるということは、迷うことも増えるかもしれない。
行き先もないまま、雲の海に漂うかもしれない。
地図も、信号も、道しるべもない。
それでも、人はきっと歩くだろう。
地上では見えなかった景色、触れられなかった風、感じられなかった光に導かれて。
道の先に何があるのかは、誰にもわからない。
空に道があったら、世界はもっと広く、もっと自由で、
少しだけ怖くて、でも胸が高鳴る場所になるのだろう。
そして私たちは今日も、想像の翼を広げ、空の道をそっと歩く。
行き先はまだ知らないけれど、それでいいのだと思える。
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