2026年2月25日水曜日

もしも眠らなくてもよくなったら

もしも眠らなくてもよくなったら、夜は誰かと分かち合う時間になるだろうか。
静かな街の灯りの中、誰もが目を覚まし、世界は昼の延長のように続く。

眠らなくてもいいということは、時間が無限に広がるということでもある。
本を読み、音楽を聴き、絵を描き、ただ思いにふける。
昨日の後悔も、明日の不安も、少しだけ置いておける。

でも、眠らない夜は、孤独もまた増すかもしれない。
夢の中でしか会えなかった景色や人は、覚めたままの目の前には現れない。
心は静かでも、世界は止まらず、誰もが歩き続ける。

それでも、眠らなくてもよくなったら、私は夜空をじっと見上げるだろう。
星の瞬きや風の匂い、遠くの街の光に目を凝らし、世界の微細な動きを感じる。
眠る代わりに、時間は私に広がる海のようにゆっくりと流れる。

そして、眠らなくてもいいという自由は、選ぶものを増やすだけではなく、
自分と向き合う時間も増やしてくれるのだと気づく。
夜はただ長くなるのではなく、深くなる。

もしも眠らなくてもよくなったら、私は今日も、長い夜の中で、
小さな発見や静かな喜びを、ひとつずつ拾い集めていくのだろう。

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