ある朝、町内会の回覧板に、こんな一行が載っていたとします。
「本日より、メインクーンのもふ丸くんを、ご近所見回り隊長に任命します」
……ちょっと待ってください。誰が決めたんですか、それ。
でも、考えれば考えるほど、これ以上の適任はいない気がしてくるんです。今日はそんな「もしも」の世界を、のんびり妄想してみたいと思います。
まず、見た目の説得力がすごい
メインクーンといえば、猫の中でも最大級の大きさ。ふさふさの毛に、堂々とした体格、立派なしっぽ。
その子が、朝の道をゆっくり歩いてくる。それだけで、なんとなく「あ、今日も町は平和だな」と思えてしまいます。
制服も帽子もいりません。あの存在感そのものが、もう隊長の風格なんですよね。
見回りコースは、ほぼ「気分」で決まる
隊長の朝は早いです。
まずは、自分の家の玄関前でひと伸び。それから、お隣の庭の塀の上へ。そこで日向ぼっこを兼ねた状況確認をします。
次に、角の自動販売機の前。ここは、なぜか毎日必ず立ち止まります。理由は誰にもわかりません。でも隊長にとっては、きっと大事な確認ポイントなんです。
パトロールというより、お散歩に近い。でも、本人(本猫)はいたって真剣です。
不審者チェックは、しっぽで行う
もし知らない人が歩いていたら、どうなるでしょう。
隊長は塀の上から、じーっと見つめます。しっぽをゆっくりゆらしながら。
怪しい人かどうかは、たぶんその人の「おやつを持っていそうな雰囲気」で判断されます。判定基準はゆるいですが、本人の中ではとても厳格です。
そして、相手がふっと笑顔になって手を振ったら、「まあ、通ってよし」という顔をして、また昼寝モードへ。この切り替えの早さも、さすがです。
町の人たちが、じわじわ変わっていく
隊長が任命されて数週間。町の様子が、少しずつ変わってきます。
- 朝のあいさつが、なぜか増える
- 「隊長、今日もお疲れさま」と、みんなが声をかける
- ゴミ出しの時間が、少しだけ早くなる(隊長に見られている気がするから)
- 散歩の人が、立ち止まっておしゃべりする機会が増える
見回りをしているのは猫のはずなのに、気がついたら、町の人たちのほうが背筋を伸ばしている。
でも、それは「監視されている」というより、「ちゃんと見てくれている誰かがいる」という安心感に近いのかもしれません。
隊長の給料は、いつものごはん
もちろん、隊長にも報酬は必要です。
町内会の予算で用意されるのは、ちょっといいカリカリと、ときどき出てくるおやつ。そして、日当たりのいい特等席。
これだけで、隊長は大満足。毎日、きっちり持ち場をまわってくれます。
人間の仕事も、こんなふうにシンプルだったらいいのになあ、とふと思ったりして。
夕方、見回りを終えた隊長の背中
日が暮れるころ、隊長は一日の任務を終えて、ゆっくり家に帰っていきます。
大きな体を丸めて、ふわふわのしっぽを体に巻きつけて、眠りにつく。その姿を見ていると、こちらまで肩の力が抜けてきます。
町を守っているのは、実は「頑張ること」ではなくて、「いつもそこにいてくれること」なのかもしれません。
まとめ
もしもメインクーンが、ご近所の見回り隊長に任命されたら。
きっと町は、ちょっとだけあたたかくなります。あいさつが増えて、会話が増えて、「この町、いいな」と思える瞬間が増えていく。
実際には任命式なんてありませんが、もし、あなたの住む町の塀の上に、堂々とした毛並みの猫がいたら。心の中でそっと、「今日もお疲れさまです、隊長」と声をかけてみてください。
きっと、いつもの帰り道が、少しだけ特別になりますよ。
ここまで読んで頂き、ありがとうございます
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